信条

BELIEFS

わたしたちが信じていることの中から基本的で大切な事柄をご紹介します。心を照らす言葉や希望のメッセージを見つけていただけるようにと願っています。

祈り

特に何か信仰を持っているかどうかにかかわらず、多くの方が、自分自身や愛する人、周囲の方々が人生の荒波にあって悲しみや苦痛を味わうときや、難しい決断に迫られるとき、また心に感謝や喜びがあふれるとき、祈りをささげます。

あなたはこれまで

―どんな祈りをささげましたか。

―どんな答えを受けましたか。

同じ質問を青少年の皆さんに尋ねてみました。

「主に尋ねよう」

末日聖徒イエス・キリスト教会ユースミュージック

祈りの力

わたしたちは祈りの力を信じています。神はわたしたちを心にかけ、関心をもっておられます。そしてわたしたちが祈るとき、神はいつも耳を傾けてくださいます。もちろん、すべてが祈った通りになるわけではありませんが、祈るとき、試練や困難に耐える力や知恵が与えられます。周りの人を通して祈りが答えられることもよくあります。 

祈る人にはこんなことが約束されています! 

【記事】祈りに関する5つの約束 – カーリサ・クレイマー

あなたにとって神はどのような存在ですか?

神がどのような方で、自分とどんな関係があるかを知ると、祈りの持つ力や意味、祈りによってわたしたちの生活がどんなふうに変わるかをもっとよく理解できます。

神はわたしたちの天のお父様です
わたしたちは神の子です

神はわたしたちの霊の父であり、わたしたちは神の子です。

神はあなたが、祈りを通してご自分に話しかけ助けを求めてくるのをとても喜んでおられます。神はあなたを愛し、幸せになってほしいと願っておられます。あなたのために特別な祝福を用意しておられます。

ただし、すべてが望む通りになるということではありません。わたしたちがこの人生で様々な困難を経験し、その中で大切な事柄を学び、成長してより良い人になれるような機会を与えてくださっています。

神はどんなときも天の父として尽きることのない愛を注いでくださり、いつもわたしたちの祈りを聞いて答えてくださるのです

「I am a Child of God 」

末日聖徒イエス・キリスト教会ユースミュージック

初めての祈り

「神様が天のお父様で自分が神様の子どもであると聞いたとき、それまで考えたこともなかったのですぐには信じられませんでした。

でも一つ一つ学んでいくうちに、神様がお父さんとしてわたしのことを知りたい、助けたいと思ってくださっているということにとても希望を感じました。祈り続けると神様をもっと身近に感じて、まるでほんとうの親子の会話のように、何でも話せるようになってきました。そして具体的に祈れば祈るほど、これは祈りの答えだと感じることが増えていきました。

たとえ思うようにいかなくても、それは祈りがこたえられていないわけではないということも理解できるようになりました。どんなときも神様が祈りを聞いてくださっている、わたしにとっていちばん良い方法で、いちばん良いときに祈りに答えてくださるとわかって、心に平安を感じるようになりました。」

個人の経験(20代女性)

祈りの方法
祈りは神との対話です。声に出しても出さなくても、たどたどしい言葉でもかまいません。歩きながらでも、仕事をしながらでも心の中で祈ることができます。ただ、心を開いて、神がそこにおられて、あなたの祈りに耳を傾けてくださっていると信じて自分の心の内を話してみましょう。神は本当にそこにおられて、あなたの祈りを聞いてくださっているからです。祈りは、神が与えてくださった最も素晴らしい賜物の一つです。

祈りの4つのステップ

1.落ち着ける、静かな場所を見つけて、「神様」「愛する天のお父様」と呼びかけます。(もちろん、歩きながらでも、仕事をしながらでも、走りながらでも祈ることができます!)

2.心からの思いを神に話します。自分の望みや心配や問題について話し、助けや導き、赦しや癒しを願い求めます。心に浮かぶことは何でも神に打ち明けることができます。神は自分よりもはるかに知恵と知識をお持ちであることを心に留め、知恵を求めます。神が自分に何を望んでおられるかを教えてくださるように願い求めます。他の人の必要について祈り、自分がどのように助け、愛を示せるかを教えてくださるように祈ることもできます。生活の中で神から受けているすべての祝福に感謝を伝えます。試練も祝福になります。感謝の思いを抱き、神に感謝を伝えることで謙遜になり、心や思いを整えて神からの答えを受けやすくなります。

3.祈りの最後に「イエス・キリストの御名(みな)によって祈ります、アーメン」と祈りを終えます。これは、イエス・キリストが神とわたしたちの間をつなぐ役割を果たしておられるからです。他の人が祈った後、周りの人が「アーメン」と言うのは、「賛成します」という意味です。

4.祈った後は、その祈りが実現するように、自分にできる最善を尽くします。また、自分の祈りがかなえられるのを望むのと同じように、誰かの祈りがかなえられるように、自分にできることも行います。

いつ祈りますか?

いつでも祈ることができます。朝目覚めた時は、一日守られて自分の果たすべきことをよく果たせるように願い求め、夜眠りにつくときは、一日受けた多くの恵みを思い起こして感謝します。食事をするときは、感謝を込めて、肉体と霊に活力が与えられるように祈ることができますし、忙しく働くときも、何か困ったことが起こったときも、いつでもどんな状況でも知恵と導きを求めて祈ることができます。

「部屋を出る前に祈りしか 」

末日聖徒イエス・キリスト教会 賛美歌

「小さい時教会の日曜学校で、お祈りはテレビのアンテナを向けてメッセージを受け取るようなものだと教えてもらいました。

普段の生活の中でも、自分が必要としていることへの答えを受けるために、神様に自分の心を向けることができます。今わたしは、手術室の看護師として働いていますが、手術の間、道具が見当たらなかったりして、探さなければいけない時がよくあります。特に、針などの小さいものについて、心の中で祈ると『この辺かな』という気持ちがして、そこを見ると本当にすぐに見つかるということがよくあります。ただの気のせいではなくて、自分が落ち着いて、患者さんの安全を守ることができて、正確に、素早く進めることができて、やっぱり祈りは欠かせないなと感じます。

日々、小さなことについても祈ることができる、それを知っているのと知っていないのとでは、人生が大きく変わっていたと思うので、それを教えてくれた先生にとても感謝しています。」

個人の経験(20代男性)

イエス・キリスト

イエス・キリストについてどんなことを知っていますか。

学校の歴史の授業で学んだり、聖書を読んだりしたかもしれません。

イエス・キリスト 大切な真の友

わたしたちは、イエス・キリストは遠い昔の人ではなく、今も生きておられ、わたしたちのとなりにいて、わたしたちを信じ、励まし、共に歩んでくださる真の友であると信じています。

生まれる前

この地上に生まれてくる人は皆、天で神と共に住んでいました。天にいたときは、体はなく霊の状態だったので、経験できないこともたくさんありました。そこで神はわたしたちが成長して神のようになれるように、「幸福の計画」を立ててくださいました。地球という学校を作り、わたしたちに肉体を与え、様々な経験を通して学べるようにしてくださったのです。

肉体と選択の自由

天を離れて地球に誕生するとき、わたしたちはその記憶を失い、自分自身で選ぶことを通して成長する機会を得ます。同時に誤った選びをして、罪も犯します。肉体は神の肉体と違って不完全なので、けがや病気をし、やがてすべての人は死にます。

救い主

天のお父様はこのことを御存じだったので、わたしたちを死と罪から救うために、救い主としてイエス・キリストを選ばれました。イエス・キリストは神とわたしたちを愛しておられたので、救い主になることを選んでくださいました。

イエス・キリストの誕生と使命

今から約2000年前にイエス・キリストはお生まれになりました。キリストの誕生は、そのはるか昔から多くの預言者によって預言されていました。その預言は旧約聖書に書かれています。クリスマスはイエス・キリストの誕生を祝う日です。新しい星を見つけ、イエスの誕生を知った三人の賢者がイエスに贈るために持ってきた乳香・没薬・黄金が、最初のクリスマスプレゼントでした。

イエス・キリストの教えと奇跡

イエス・キリストは30歳になって、教えを説き始め、隣人を愛し、赦すように教え、多くの病人を癒し、死者をよみがえらせ、数々の奇跡を行われました。

多くの人がイエスを信じ、従っていきましたが、自分が神の子であり、救い主であるとお教えになったことにより、イエスは憎まれ、十字架上で殺されました。

復活

そして、3日後に復活されました。それもまた、預言されていたことでした。イエス・キリストが命を捨て、再び復活されたことによって、わたしたちだれもが復活できるようになりました。

贖い(あがない)

「人がその友のために自分の命を捨てること、これよりも大きな愛はない。」(新約聖書 ヨハネ15:13)とあるように、救い主であり贖い主であるイエス・キリストは、全人類を救うために、自分から選んで、全身の毛穴から血を流すほどの苦しみを受け、十字架上で命を捨ててくださいました。道を誤っても、イエス・キリストがわたしたちの罪を身に受けて、贖いをしてくださったことで、わたしたちが悔い改めるならば、罪から解放され、神のもとに戻ることができるようになりました。

「贖う」という言葉は、代価を支払うという意味です。イエス・キリストの贖いは、わたしたちを死と罪から救ってくださるだけでなく、この世においても、何度失敗しても、やり直すように励まし、力づけてくださり、何度でも続けてチャレンジする能力を与えてくださるのです。そして、人を愛し、赦し、助けられるように、わたしたちの内面を変えてくださいます。

イエス・キリストの贖いによって、人がどのように変わるかを、ヴィクトル・ユーゴーの小説『レ・ミゼラブル』の物語から見てみましょう。

「司教ビアンヴニュは,行く当てのないジャン・ヴァルジャンに食事を与え,一夜の宿を提供しました。ジャン・ヴァルジャンはおなかを空かせた幼いおいやめいに食べさせるパンを盗んだために投獄されて,19年におよぶ重労働を課せられた後に釈放されたばかりでした。憤りを募らせ,心をかたくなにしたヴァルジャンは,司教の親切にもかかわらず,司教の銀の食器を盗みます。後に警官に引き留められ,窃盗の嫌疑をかけられると,それはもらったものだと嘘をつきます。

警官に司教の家へ連れ戻されたヴァルジャンが驚いたことには,司教が彼の作り話をほんとうだと言い,さらに,もっともらしい口調でこう言ったのです。『私はあなたに燭台も上げたのだが。あれもやっぱり銀で,二百フランぐらいにはなるでしょう。なぜあれも食器といっしょに持って行きなさらなかった?』

司教は彼に近寄って,低い声で言った。

『忘れてはいけません,決して忘れてはいけませんぞ,この銀の器は正直な人間になるために使うのだとあなたが私に約束したことは。』

何も約束した覚えのないジャン・ヴァルジャンはただ茫然としていた。司教は……おごそかさをもってまた言った。

『ジャン・ヴァルジャンさん,あなたはもう悪のものではない,善のものです。私が贖うのはあなたの魂です。私はあなたの魂を暗黒な思想や破滅の精神から引き出して,そしてそれを神にささげます。』」

ジャン・ヴァルジャンはほんとうに生まれ変わって正直な人になり,多くの人を助けました。神に仕えるために自分の心が贖われたことを思い出させてくれる二つの燭台を生涯手放すことはありませんでした。」

D・トッド・クリストファーソン 長老

末日聖徒イエス・キリスト教会 十二使徒定員会会員

「主は心の内側から外側に向けて働きかけますが、この世は外側から内側に向けて働きかけます。……この世は環境を変えることによって人間を形成しようとしますが、キリストは人間自体を変え、それによって人間が自らの手で環境を変えられるようにします。この世は人の行動を変えようとしますが、キリストは人の性質を変えることができるのです。」(「神によって生まれる」『聖徒の道』1986年1月号,6)

愛と赦しと思いやり

イエス・キリストは、互いに愛し合い、赦し合うようにお教えになりました。わたしたちが、イエス・キリストのようになろうとするとき、もう少し自分と人にやさしくなることができます。そして、日々の小さな思いやりが、わたしたち自身と、周りの人の人生を変えていくのです。

「イエスがご覧になるように見ることのできる『目』を祈り求める 」

末日聖徒イエス・キリスト教会 動画