伝道-活動休止期間
──高校を卒業してから、すぐに伝道に出たんですか?
Orangestar(以後、「オ」):いや、高校を卒業した後は一回日本に帰ってきて、一年半くらい音楽をやっていました。その一年半で2枚目のアルバムを作って、それを出した後にちっちゃいライブをやってそれで一旦活動を終わりにしました。
──高校を卒業してから一年半音楽に専念して、それから伝道という感じだったんですね。
オ:その一年半は本当に音楽だけやってる一年半だったので、結構自分でも満足した感じもあって。
──なるほど、ちょっとやり切った感があったんですね。
オ:伝道は元々出るつもりだったので、そろそろいいかなって。ちょうどタイミングもよかったし、一度気分転換というか、また何か新しいこともやりたいなぁという気持ちもありました。
──Orangestarさんは子供の頃からずっと神様に対する信仰や、個人的な証は、揺らいだりすることはなかったんですか?
オ:そういうわけではなかったですね。家族とかM.Bさんとかに結構引っ張られてって感じでやってました。伝道に出たきっかけの一つとしては、先に伝道に出ていた兄が今まで見たことないくらい楽しそうにやってて、その影響も大きかったです。福音を伝えるぞって気持ちで最初からやってたわけじゃなかったんですけど、でも出たら絶対いいなと思って。
──実際に伝道の召しが来て、開けた時どうでしたか?
オ:そうですね、もちろん場所はどこでもよかったんですけど、日本だったら福岡とか、海外ならカリフォルニアの暖かいところに行きたいと思っていて、開けたらカリフォルニアのリバーサイド伝道部って書いてあって、嬉しかったですね。
──不思議ですよね、自分で選べるわけじゃないですからね。伝道自体はどうでしたか?
オ:そうですね、最初はやっぱり大変でした。
──んー、そうですよね。
オ:宣教師としての生活に慣れることだったり、人と話すことだったりもそうなんですけど、日本人で英語を学ぶところからっていう宣教師がそこでは自分だけだったので、どれだけ頑張ってもやっぱりみんなよりちょっと一歩遅れてるというか、同じだけの働きができている気がしなくて、比べるあれじゃないとはわかってはいたんですけど、自分に対してすごく厳しくなったり、落ち込んだりすることがよくありました。でもそれらを乗り越える中ですごく強くなれたと言うか、福音にそれだけ頼る機会が増えたのでよかったです。
──そうですよね。孤独だったり、いろんなチャレンジがあるとやっぱりそれだけ考えるし、祈るし、神様に頼るし、自分に何ができるんだろうとか、自分の使命だったりとか考えますよね。
オ:そうですね。もともと私は全然ポジティブな人間ではなかったんですけど、福音を理解すればするほど、いつでもどんな状況からでも、自分の意思でポジティブな方を向けるっていうのに気づいて、それが伝道中にもすごく助けになりました。
──それは大きいですよね。
療養期間-島での生活
──ありがとうございます。じゃあ夏背さんに移りたいと思います。
夏背(以後、「夏」):私は高校を辞めてからは、暫く家で療養をしていました。18歳になった頃に少しづつ回復してきて、母のツテで小さな島に数ヶ月間滞在しました。後は病院や色々な場所で色んな人に出会いました。
──島ですか!その時の生活はどうでしたか?
夏:ここにずっと住みたいと思うくらい穏やかで自然豊かな場所でした。
一人暮らしは初めてだったので、家事に四苦八苦しました(笑)。主には海に行ってスケッチをしたり海を眺めながら絵のことを考えたりして過ごしました。ずっと海に座ってると通りかかった人が話しかけてくれるんですけど、大きなおにぎりをくれたり、犬を触らせてくれたり、一人暮らしなのに孤独感は全くなくて。島民同士は殆どみんな顔見知りなので、島自体の雰囲気がすごくアットホームというか。自分がそれまでいた世界とは違う常識や感覚が定着している場所で、そのことにとても安心しました。
──安心というと?
夏:それまでは学校が自分の世界の全てくらいに思っていたので、結果的にそこに馴染むことができなかった自分に引け目を感じていたんですけど、実際は学校を辞めても自分の馴染める場所は他に沢山あるとその時初めて実感することができて、すごくほっとしました。
──そうですよね。
誰しも人生が真っ暗に思えたり、自分の中に光を見出せない時があります。最後は、お二人がそんな時に支えとなったメッセージや、福音を通して希望を見出した経験について、さらにお聞きしていきたいと思います。ここまでお読みくださりありがとうございました。次回もお楽しみください。